歯が痛くて眠れない原因とは?今すぐできる対処法と受診の目安を歯科医師が解説!
26.08.23
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【はじめに】
夜になってから急に歯の痛みが強くなり、「眠りたいのに眠れない」と困った経験はありませんか?歯の痛みは日中よりも夜間に強く感じやすく、虫歯や歯周病、親知らずの炎症などが原因となっているケースが少なくありません。
一時的に痛みが落ち着いても、原因そのものが改善したわけではないため、放置すると症状が悪化する可能性があります。痛みで眠れない時は適切な応急処置を行い、必要に応じて早めに歯科医院を受診することが大切です。

【歯が痛くて眠れない原因とは】
歯の痛みには様々な原因があります。特に夜間は痛みを強く感じやすいため、なぜ症状が悪化するのかを知っておきましょう。
◇夜間に痛みが増すメカニズム
「昼間は我慢できたのに、夜になると急に痛みが強くなる」という経験をした方もいるかもしれません。これは、横になることで頭部へ集まる血液の量が増え、歯や歯肉の炎症部分の圧力が高まるためです。虫歯や歯周病、親知らずの周囲に炎症が起こっている場合、血流が増えることで神経が刺激され、ズキズキとした痛みを感じやすくなります。また、夜は周囲が静かになり、日中のように仕事や家事などへ意識が向かないため、痛みそのものを強く感じる傾向があります。疲れやストレスによって免疫力が低下すると、炎症が悪化して痛みが増すケースもあります。
◇虫歯以外の痛みの原因
歯が痛む原因は虫歯だけではありません。代表的なものとして、歯周病や親知らずの炎症である智歯周囲炎が挙げられます。
親知らずの周囲に細菌が繁殖すると、歯肉が腫れるだけでなく、顎や頬まで痛みが広がることがあります。また、歯の根の先に膿が溜まる根尖性歯周炎、歯ぎしりやくいしばりによる歯への負担、副鼻腔炎による上顎の痛みなども原因の一つです。
さらに、神経痛や顎関節症など、歯そのものに原因がない「非歯原性疼痛」の可能性もあります。痛みが続く場合は自己判断せず、歯科医院で診断を受けることが大切です。

【自宅でできる歯の痛みの緩和法】
歯の痛みで眠れない時には、応急処置によって症状が和らぐことがあります。ただし、あくまでも一時的な対処法であり、根本的な治療ではありません。
◇冷やすことで痛みを和らげる
炎症による腫れや痛みがある場合は、頬の上から冷たいタオルや保冷剤を当てると痛みが軽減することがあります。ただし、氷を直接当てたり、長時間冷やし続けたりすると血流が悪くなり、逆に症状を悪化させることがあります。冷やす時はタオルに包んだ保冷剤を短時間当てる程度にとどめましょう。
また、入浴や飲酒によって体が温まると血流が増え、痛みが強くなることがあります。歯が痛くて眠れない時は、長時間の入浴や飲酒、激しい運動は避けた方が安心です。
◇市販の痛み止めの効果と注意点
市販の鎮痛薬を服用すると、一時的に痛みが和らぐことがあります。特にロキソプロフェンやイブプロフェンなどの消炎鎮痛薬は、炎症による痛みの軽減が期待できます。ただし、服用量を守らずに使用すると副作用が出る可能性があるため、用法・用量を確認して使用することが大切です。
また、鎮痛薬によって痛みが落ち着いても、虫歯や炎症が治ったわけではありません。薬で症状をごまかし続けると気づかないうちに病状が進行してしまう恐れがあります。
◇口腔内の清潔を保つ方法
歯の痛みがあると、歯磨きを避けたくなる方もいると思います。しかし、お口の中に汚れが残ると細菌が増えて、炎症がさらに悪化する可能性があります。痛みがある部分を強く擦る必要はありませんが、やわらかめの歯ブラシを使用して、できる範囲で口腔内を清潔に保つことが大切です。また、食べかすが患部に詰まっていると痛みの原因になります。うがいをして汚れを取り除くことも有効です。

【歯が痛くて眠れない時に避けるべき行動】
歯が痛い時に何気なく行なっている行動がかえって症状を悪化させることがあります。
◇刺激物の摂取を控える
辛い食べ物や熱い飲み物、アルコールなどの刺激物は、炎症部分への血流を増やし、痛みを強くする原因になります。また、冷たいものや甘いものによって強い痛みが出るケースもあります。症状が落ち着くまでは刺激の少ない食事を選び、患部への負担を減らしましょう。
特に就寝前の飲酒は痛みを増強させてしまいます。歯が痛い時は控えましょう。
◇患部を触らないことの重要性
痛い部分が気になって、舌や指で何度も触ってしまう方がいます。しかし、患部を触ると炎症が悪化して、痛みが強くなる可能性があります。また、手についた細菌がお口の中に入り込むと、感染が広がる原因になります。
親知らずの周囲が腫れている場合や歯肉から膿が出ている場合も、無理に押したり触ったりせず、できるだけ安静にして過ごしましょう。

【歯の痛みが続く場合の対処法】
応急処置によって一時的に痛みが和らいだとしても、原因そのものが改善したわけではありません。痛みが繰り返し起こったり、数日経っても症状が変わらない場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
◇歯科医院への受診が必要な理由
歯の痛みの多くは、虫歯や歯周病、親知らずの炎症などが原因です。これらの病気は自然に治ることはほとんどなく、放置するほど症状が進行してしまいます。
例えば、初期の虫歯であれば小さな処置で済みますが、神経まで達すると根管治療が必要になってしまいます。さらに進行すると歯を残すことが難しくなり、抜歯を検討しなければならない場合もあります。
また、親知らずが原因で起こる痛みは、歯肉の腫れや強い痛みだけでなく、口が開けにくくなったり、飲み込みにくくなることがあります。炎症が広がると顎や首の周囲まで腫れるケースもあるため注意が必要です。
歯の痛みが続く場合は、「そのうち治るだろう」と自己判断せず、歯科医院で原因を確認しましょう。
◇緊急時の歯科救急外来の利用
次のような症状がある場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。
・顔が大きく腫れている
・発熱を伴っている
・口が開きにくい
・膿が出ている
・鎮痛薬を飲んでも眠れないほど痛い
・呼吸や飲み込みに違和感がある
このような状態では、細菌による感染が広がっている可能性があります。夜間や休日に強い痛みが出た場合には、地域の歯科救急外来を利用する方法もあります。ただし、応急処置のみとなることが多いため、後日改めてかかりつけの歯科医院で診察を受けるようにしましょう。

【歯の痛みを引き起こす病気について】
歯の痛みを引き起こす病気は一つではありません。原因によって治療方法も異なるため、まずは何が痛みの原因になっているのかを知ることが大切です。
◇虫歯や歯周病の進行と痛み
虫歯はお口の中の細菌が作り出す酸によって歯が溶かされる病気です。初期の段階では症状がほとんどありませんが、象牙質へ進行すると冷たいものや甘いものがしみるようになります。さらに神経まで達すると、何もしていなくてもズキズキとした強い痛みが続き、夜に眠れないほどの症状が現れるケースもあります。
また、歯周病も歯の痛みの原因になります。歯周病は歯肉の炎症から始まり、進行すると歯を支えている骨が溶けていきます。歯肉の腫れや出血だけでなく、噛んだ時の痛みや歯のぐらつきが見られる場合があります。重症化すると歯を失う原因になるため、早期の治療が重要です。
◇非歯原性の痛みの可能性
歯が痛いからといって、必ずしも歯に原因があるとは限りません。例えば、副鼻腔炎では上の奥歯が痛むことがあります。また、顎関節症や三叉神経痛によって歯の痛みのような症状を感じるケースもあります。さらに、肩こりやストレスによる筋肉の緊張が歯の痛みとして現れる場合もあります。検査しても虫歯や歯周病が見つからない場合には、このような非歯原性の可能性も考慮しながら診断を進めていきます。

【安眠のための生活習慣の見直し】
歯の痛みを悪化させないためには、日頃の生活習慣を見直すことも大切です。
◇ストレス管理とリラクゼーション
ストレスが溜まると、自律神経のバランスが乱れたり、歯ぎしりやくいしばりが増えることがあります。歯ぎしりは歯や顎へ大きな負担をかけるため、知覚過敏や歯の亀裂、顎の痛みにつながる可能性があります。十分な睡眠をとることや、軽いストレッチ、深呼吸などで心身をリラックスさせることも大切です。就寝前にスマートフォンを長時間見る習慣は睡眠の質を低下させることがあるため、できるだけ控えましょう。
◇睡眠環境の整え方
痛みで眠れない時には、寝る姿勢を工夫することも有効です。完全に横になると頭部への血流が増えて痛みが強くなります。そのため、枕を少し高くして頭を上げた状態で寝ると、痛みが和らぐ場合があります。また、寝室の温度や湿度を整え、リラックスできる環境を作ることも大切です。ただし、これらはあくまでも補助的な方法であり、根本的な解決には歯科での治療が必要になります。

【まとめ:歯の痛みを軽減するために】
◇痛みを感じたら早めの対策を
歯が痛くて眠れない時は、虫歯や歯周病、親知らずの炎症などが進行している可能性があります。応急処置として患部を冷やしたり、鎮痛薬を使用したりすることで、一時的に痛みを和らげることはできます。しかし、原因そのものを取り除かなければ、再び痛みが出たり、さらに症状が悪化したりする恐れがあります。特に腫れや発熱を伴う場合、鎮痛薬が効かないほど強い痛みがある場合には、早めの受診が大切です。
◇専門家の助けを借りる重要性
歯の痛みの原因は様々であり、自分で正確に判断することは難しいものです。適切な診断と治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、大切な歯を長く残せる可能性が高まります。また、定期的な歯科検診を受けることで、虫歯や歯周病を早期に発見しやすくなり、大掛かりな治療を避けられる場合もあります。歯の痛みを我慢せず、気になる症状がある時は早めに歯科医院を受診し、相談しましょう。

【最後に】
当院では、虫歯や歯周病はもちろん、親知らずの痛みや腫れ、智歯周囲炎による炎症、抜歯が必要なケースにも対応しております。また、失った歯を補うインプラント治療や予防歯科にも力を入れており、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせた診療をご提案しています。歯の痛みで眠れない、親知らずが腫れて痛い、お口の違和感が続いているなどのお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
