歯が急に痛い!考えられる原因と今すぐできる対処法を解説
25.12.31
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急に歯が痛くなる理由とは?
歯の痛みは突然起こることが多く、放置すると悪化するケースも少なくありません。原因は一つとは限らず、歯そのものだけでなく歯ぐきや周囲の組織が関係していることもあります。歯が急に痛くなる原因はさまざまですが、特に多いものや注意が必要なものを整理すると以下の通りです。
①虫歯(う蝕)
・原因:歯の表面が細菌によって溶かされ、神経まで達すると急に痛む。
・特徴:冷たいものや甘いものを口に入れた時にズキっと痛むことが多い。放置すると神経にまで炎症が広がる場合があります。
②歯髄炎
・原因:虫歯や外傷が原因で歯の神経(歯髄)が炎症を起こす。
・特徴:夜間に強く痛むことが多く、何もしなくてもズキズキする。放置すると根の治療が必要になることがあります。
③歯肉炎、歯周病
・原因:歯周ポケットに細菌が入り、歯肉や歯を支える組織が炎症を起こす。
・特徴:歯肉が腫れて、噛むと痛む。歯が浮いたような違和感を伴うこともあります。
④歯にヒビや欠けがある
・原因:強い力で歯を噛んだり、歯ぎしりでヒビが入る。
・特徴:冷たいものや噛むと痛む。神経に近い場合は急な激痛も。
⑤親知らず(智歯)の炎症
・原因:親知らずが斜めに生えて歯肉を圧迫したり、周囲が感染する。
・特徴:奥歯の痛み、腫れ(智歯周囲炎)、口が開きにくいなどの症状が出ることがあります。
⑥歯根膜炎(歯の根の周囲の炎症)
・原因:噛み合わせの力が強すぎる、外傷、歯ぎしりなど。
・特徴:噛むと痛む、歯が浮いたような感じになることも。
⑦副鼻腔炎(鼻や副鼻腔の炎症)
・原因:上の奥歯の根が副鼻腔に近いため、副鼻腔の炎症で歯が痛く感じることがある。
・特徴:風邪や鼻詰まりと同時に痛みが出る場合は可能性があります。

急な歯の痛みの種類と特徴
急な歯の痛みは原因によって痛み方が違います。症状が強い場合や腫れ、発熱を伴う場合は早急に歯科医院を受診しましょう。
※急な痛みとは突然発症する痛みで原因や症状の出方はさまざまです。生活に支障をきたす場合が多く、早めの対応が大切です。
①鋭い痛み
・突然、瞬間的に強く感じる痛み
・刺すような、ズキっとした痛み
・冷たいもの、甘いもの、噛んだ時に起こることが多い
・痛みの持続時間は短いことが多い
→虫歯、知覚過敏、歯のヒビ、急性歯根膜炎が原因の可能性があります。
②鈍い痛み
・持続的で重く、じんわり痛む
・夜間や横になると強くなることが多い
・噛まなくても痛む場合がある
・痛みの範囲が広く、ズーンと広がる感覚
→歯髄炎、歯周病、歯肉炎、親知らずの炎症、副鼻腔炎の可能性があります。
③痛みの発生時期とその意味
痛みが出るタイミングにも意味があります。
◉食事中や咀嚼時に痛む:歯に直接負荷がかかっている
・噛むと痛い→虫歯の進行、歯根膜炎、咬合異常
・硬い物を噛むと痛い→歯のひびや欠け
・甘いものや冷たいものを食べると痛む→虫歯、知覚過敏の可能性があります
◉冷たいものや甘いものを口にした時だけ痛む:痛みが一時的で鋭い
・知覚過敏や虫歯が原因
・歯の表面のエナメル質が弱く、刺激が神経に伝わっている
◉夜間や寝ている時に痛む:痛みが持続的で鈍い
・歯髄炎(神経の炎症)や深い虫歯の可能性
・横になることで血流が増し、神経の圧迫感が強まることも
◉朝起きた時に痛む:歯ぎしりやくいしばりによる痛み
・歯が顎の疲労による鈍痛
・歯周病が進行している場合も、朝に痛みを感じやすい
◉何もしなくても痛む:深い虫歯や神経の炎症の可能性が高い
・放置すると歯髄炎が悪化し、根管治療が必要になる場合がある
・早期受診が必要

急な歯の痛みへの対処法
痛みが出た場合は、痛む歯を刺激しないようにしましょう。今から紹介する対処法はあくまで応急処置であり、根本的な治療には歯科医師による治療が不可欠ですので歯科医院の受診をおすすめします。
①冷やす
・痛みのある部分の頬の外側から冷やす
・氷嚢や保冷剤をタオルで包んで10〜15分程度冷やす
・血流を抑えて炎症による痛みを軽減する効果がある
②痛み止め服用
・市販の鎮痛剤を服用する
・用法用量を守ること
・根本的な原因は治らない、あくまで応急処置
③刺激を避ける
・熱いもの、冷たいもの、甘いもの、硬いものは避ける
・痛みが増す可能性があるため、患部を直接使わないように食事する
④口腔内の清掃
・優しく歯磨きをして、食べかすを取り除く
・歯間ブラシやデンタルフロスも有効
・痛みが強い場合は無理に触らない

歯の痛みを放置するとどうなるか
歯の痛みがあっても忙しくて歯医者に行けない、痛みが一時的におさまった、できれば治療したくないといった理由で放置してしまう人は少なくありません。しかし、歯の痛みは体からの重要なサインです。
痛みを我慢して放置すると、症状は悪化し、最悪の場合は歯を失うこともあります。早期に受診すれば、簡単な治療や痛みの軽減が可能です。
①虫歯の場合
初期の虫歯は自覚症状がないことがほとんどですが、痛みが出ることには歯の神経(歯髄)まで進行している場合があります。放置すると…
・神経の炎症、痛みが進む→激しい痛み、夜間眠れないことも
・根管治療や抜歯が必要になる可能性が高まる
・隣の歯や歯肉にも影響を及ぼすことがある
②歯周病の場合
歯肉や歯槽骨の炎症が進むと、歯の支えが弱くなり、歯がグラグラしたり抜けてしまう原因になる場合もあります。放置すると…
・歯肉から出血、膿が出ることも
・顎の骨や全身への感染リスクも
③歯根の感染(根尖性歯周炎)
歯根の先に膿が溜まると痛みや腫れが起こります。放置すると…
・顎の骨や全身への感染リスク
・治療に外科的な処置が必要になることも
④全身の健康に影響することも
・歯や歯ぐきの炎症は、体全体に悪影響を及ぼすことがあります。口の中のトラブルは、決して軽く見てはいけません。
⑤その他のリスク
・噛み合わせの悪化:痛みで片側だけで噛むようになると、他の歯や顎関節の負担になる
・生活の質の低下:食事や睡眠、集中力が低下する
・慢性化:痛みが慢性化すると、神経過敏や知覚過敏になることも
※歯の痛みが急に消えることがありますが、それは神経が弱っている、炎症が内部で進行している可能性があります。痛くなくなった=安心ではありません。
放置が長引くと、歯を残すことができず、抜歯が必要になるケースもあります。歯は一度失うと元に戻りません。

日常生活での歯の痛みの予防法
①正しい歯磨きの習慣
・毎日の歯磨きは最低2回(朝、夜)。特に就寝前の歯磨きは丁寧に行いましょう。
・歯ブラシは柔らかめで歯肉に優しいものを選びましょう。
・歯と歯肉の境目、奥歯の溝まで丁寧に磨きましょう。
②歯間ブラシやデンタルフロスの併用
・歯間部の汚れは歯ブラシだけでは取りきれません。
・使用することで虫歯や歯周病のリスクを大幅に軽減できます。
③食生活の工夫
・砂糖の摂取を減らしましょう。(虫歯の原因になります。)
・間食の回数を減らしましょう。(酸性環境を作らないことが大切です。)
・カルシウムやリンを摂りましょう。(歯を強化しましょう。)
④フッ素の活用
・フッ素入り歯磨き粉や洗口液を使用して再石灰化を促進しましょう。
・定期的に歯科医院でフッ素塗布を行いましょう。
・フッ素は虫歯菌の働きを抑える作用もあり、歯を酸に強くする効果があります。
⑤定期的な歯科受診
・3〜6ヶ月に1回は検診とクリーニングを受けましょう。早期発見、治療につながります。

【歯の痛みが続く場合の受診のタイミング】
①受診を急いだ方が良いケース
・痛みが強く、鎮痛剤でも抑えられない
・痛みが夜間や安静時でも続く
・歯肉が腫れている、膿が出ている
・顔や頬が腫れる、熱やだるさを伴う
→これらは急性の炎症や感染症の可能性があり、放置すると症状が悪化することがあります。
②早めの受診が望ましいケース
・冷たいもの、熱いものでしみる
・噛むと痛い
・違和感や痛みが数日続く
→初期の虫歯や歯周病の段階であれば、軽い治療やフッ素ケアで改善できる可能性があります。
③定期検診を兼ねた受診
・痛みがなくても、3〜6ヶ月に1回の定期検診で虫歯や歯周病を早期発見
・早期発見により、痛みや大きな治療が避けられる
・むし歯や歯周病が見つかる
・治療を最小限にすることで抜歯のリスクを低くする。
などのメリットがあります。
年齢や口の中の状態によって適切な頻度は異なるため、歯科医師の指示に従いましょう。
年数が経つにつれお口の中の状態も変化するためレントゲンを定期的に撮りみてもらうのも有効的です。
痛くなってから行く歯医者ではなく、痛くならないために行く歯医者を習慣にしましょう。

まとめ
突然の歯の痛みは、生活に大きな影響を与えることがあります。放置すると最悪の場合歯を失うことになりかねません。
痛みの種類や原因を正しく理解し、早めに対処することが大切です。痛みが出たら応急処置に頼らず、必ず歯科を受診、相談をして原因を確認しましょう。
また歯が痛くならないためにも虫歯、歯周病の予防は日常で意識することで予防できます。
普段の食生活の見直しやフッ素の使用、毎日の歯磨きのケアを見直すことだけでも積み重ねで違ってきます。
歯科衛生士さんから適切な歯磨き指導を教わったり、歯科医院の高濃度フッ素を歯に塗布するのも虫歯予防としてとてもおすすめです。
定期検診に通い、お口の変化を早期発見早期治療することがとても大切です。