冷たいものを食べるとしみる!? その症状は知覚過敏かも!!
25.10.23
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知覚過敏とは??
<知覚過敏の定義>
知覚過敏とは、歯が外部からの刺激(冷たいもの、熱いもの、甘いもの、酸っぱいもの、ブラッシング、風など)に対して過敏に反応して痛みを感じる状態を指します。
専門的な用語で象牙質知覚過敏症ともいわれます。
この状態は歯のエナメル質が薄くなって象牙質が露出されたり、歯茎が下がることによって引き起こされます。
非常に多くの方が一度は経験するもので成人の約3〜4人に1人が「しみる経験」をしていると言われています。
知覚過敏は特別な病気ではなく、生活の中で起きやすい“歯の疲れ”のサインともいえます。
<知覚過敏の主な症状>
・冷たい水を飲むと「キーン」としみる
・歯ブラシが当たるだけで痛い
・甘いもの・酸っぱいものがしみる
・冷たい風で歯が痛む
※持続的な痛みではなく一時的で鋭い痛み
知覚過敏の原因とリスク
<原因>
・歯の磨きすぎ
→強い力で磨いたり、硬い歯ブラシを使用すると歯のエナメル質が削れてしまう。
・歯ぎしりや食いしばり
→歯に強い力が加わることによってエナメル質が削れたりひびがはいってしまう。

・歯周病や加齢による歯ぐきの後退
→歯茎が下がることで根本が露出し、しみる
・ホワイトニング剤の使用
→ホワイトニングした際に薬剤が象牙質や神経を刺激してしみる
・酸性の食品・飲料の摂取による酸蝕歯(さんしょくし)
→歯が脆くなりエナメル質がとける
知覚過敏中の歯磨きの方法
・歯茎を傷つけないように優しい力で磨きましょう。
・歯ブラシの毛先が少し広がるくらいです。
・鉛筆を持つみたいにペングリップで歯ブラシを持つ。
・歯ブラシの毛先の硬さはやわらかめがオススメです。
歯ブラシのヘッドは小さめを選びましょう。
定期的に歯ブラシを交換するのも大切です。
・強くこすらず、小刻みに動かす。

知覚過敏用の歯磨き粉の選び方
<歯磨き粉の有効な成分>
知覚過敏の方は、歯磨き粉を購入する際に成分をチェックしましょ
う!
硝酸カリウム
→硝酸カリウムは神経を鎮静化させる働きがあり、痛みを和らげるのに役立ちます。
フッ化ナトリウム(フッ素)
→歯の再石灰化を促進し、エナメル質を強化する働きがあります。
CPP-ACP(リカルデント)
→歯にミネラルを補い、エナメル質を再構築
※牛乳由来成分のため、乳製品アレルギーの方は注意
ナノ粒子ハイドロキシアパタイト
→歯の表面の微細な傷を修復、再石灰化を助ける
<研磨剤の有無>
「研磨剤」は歯磨き粉にほぼ必ず含まれている成分で、歯の表面の汚れや着色(ステイン)を落とす目的で使われます。
しかし、知覚過敏の方は注意が必要です。
研磨剤が強すぎたり、使い方が間違っているとエナメル質が薄くなり、象牙質が露出し知覚過敏を発症しやすくなります。
知覚過敏の方は、
「低研磨性」または「無研磨」と記載されている歯磨き粉を使用したり、
研磨剤のよくある成分がシリカ、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウムなどで
これらの成分が入っていない歯磨き粉を使いましょう。
おすすめの歯磨き粉
①シュミテクト コンプリートワンEX
痛みを和らげる硝酸カリウムが配合しており、ホワイトニング効果もあるので歯を白くしながら虫歯予防・歯周病予防・口臭ケアなど7つの働きが一度に予防できる総合ケアタイプです。
味はクリーンミントフレーバー。お口の爽快感を保ちます。
一本でオールインワンに済ませたい方やどの歯磨き粉を使ったらいいか迷われている方はおすすめです。
6歳未満には使用できません。
②シュミテクト 歯周病ダブルケア
硝酸カリウム・高濃度フッ素・トラネキサム酸配合。知覚過敏で歯がしみるのを防ぐとともに、2種類の薬用成分で歯周病を予防しバクテリアを殺菌し口臭も予防します。
知覚過敏ケアと歯周病ケアの両方を目的とした薬用歯磨き粉で症状が混在している人に特におすすめです。
ダブルミント(赤):爽やか&マイルド
クールリフレッシュミント(青):クール&スッキリ
6歳未満には使用できません。
③クリニカPRO 知覚過敏ケア
乳酸アルミニウム・高濃度フッ素配合。象牙細管封鎖+歯ぐきケア。泡立ち控えめでやさしい使用感。
知覚過敏対策に特化した処方なので、「歯がしみる」症状を和らげたい方におすすめです。
酵素を配合しているため歯ブラシが届きにくいところまですみずみの歯垢を分解・除去。
爽やかでみずみずしいナチュラルグリーンミント味。
6歳未満には使用できません。
④アパガードセンシティブ
硝酸カリウム・ナノハイドロキシアパタイト配合。低研磨でしみ予防にも対応。
薬用ハイドロキシアパタイトの働きにより、エナメル質のミクロな穴・傷を修復して滑らかにし、ミネラルを補うことで、歯を強くする補助が期待されます。
ゆずミント味。
⑤デントヘルス 薬用ハミガキ しみるブロック(ライオン)
口の中の歯周病菌や虫歯の菌を殺菌・抑制する効果があるIPMP(イソプロピルメチルフェノール)と歯ぐきの炎症・出血を抑えるトラネキサム酸(TXA)が高濃度で配合されている。
IPMP + トラネキサム酸 を組み合わせることで、歯周病ケアのダブルアプローチができます。
プラーク内部まで浸透する殺菌力が高い商品で、高濃度フッ素・乳酸アルミニウム配合されており歯周病・知覚過敏・口臭をトータルケアできます。
ハーブティーミント味。
◎使用時のポイント◎
毎日使い続けることで効果がでます。
1〜2週間ほどで徐々に緩和されて行きます。
薬効成分が流れすぎないように使用後はうがいを軽めにしましょう。

知覚過敏の予防法と生活習慣
<日常生活での注意点>
・日常生活で知覚過敏を予防するにはまずお家での適切な歯磨きの仕方を見直すことです。
使っている歯ブラシの毛先の硬さがやわらかいか、毛先が広がっていないか。
毛先が広がっていると強く磨いています。
優しく当てるように気をつけましょう。
・酸性食品は歯を脆くし、傷つける原因となるため取りすぎには注意しましょう。
・毎日使用する歯磨き粉を知覚過敏予防に特化した製品を使用することで、知覚過敏の症状を抑えることができます。
<定期検診の重要性>
定期検診をうけることで知覚過敏を早期発見し、専門的なアドバイスをうけましょう。
適切なケア方法を知ることで口腔内を清潔にたもつことが大切です。
知覚過敏の症状が強い場合は歯科での治療が必要です。

知覚過敏に関するよくある質問
知覚過敏はなおる??
一部なおすことは可能ですが、状態や原因によっては完全にはなおらず知覚過敏とうまく付き合っていく必要があります。
歯軋りや食いしばりが強い方は、マウスピースを使用することで予防できますし、いつも使っている歯磨き粉を知覚過敏用のものを使ったりしてしみるのを抑えてくれます。
しかし、虫歯や歯周病・歯の亀裂など知覚過敏ににている症状もあるので歯科医院を受診することをオススメします。

歯磨き粉以外の対策方法
知覚過敏の対策は、原因を取り除くことと歯の神経を守るケアを続けることが大切です。
柑橘類、炭酸、酢の多い食事などは控えめにして酸から歯を守りましょう。
酸性のものを食べた後は30分ほど時間をあけてから歯を磨くと効果的です。
普段日中食いしばりがある方はマウスピースを使用したり、ストレスを軽減するのも良いと思います。
寝ている時の歯軋りは、自分ではなかなか気づかないので家族に聞いて確認しましょう。
また、プロフェッショナルケアとして歯科医院でしみどめのお薬を塗ってもらったり、歯科衛生士さんから適切なブラッシング方法を教えてもらいましょう。

